こんにちは。シアトル在住・英語コーチの奥村きょうこです。
前回に引き続き、”なぜ ビジネスシーン では 'イディオム' がよく使われるのか?”
をテーマにお届けします。
今回はこの話題から:
【イディオムを使うことにより、ビジネスシーンでどのような効果があるのか?】
英語には、日本語ほど複雑な「敬語」のシステムは存在しないと言われます。
確かに、「謙譲語」なんてものはないと言っても良いでしょう。
がしかし、直接的な言い方を避ける「間接的な言い方」は確実に存在し、それがビジネスでは多用されます。
今回のテーマであるイディオムも、
「直接的な言い方」をしないで意志を伝えることが出来るため、重宝されます。
例えば、日常でもよく使われる I’m under the weather.
これは、「あまり体調が良くない」という意味です。
なぜ、I don’t feel well. とか、
I’m sick today. とハッキリ言わないのか?
なぜ、わざわざ別の表現で、異なる意味を表すのか?
それは、別の表現がクッションの役割をして、直接的な言い方を避けてくれるからです。
日本語で考えてみます。
日本語でも、明確には言わずに意思疎通をすることが良くあります。
例えば、「お口に合いますでしょうか?」
これは、「美味しいですか?(まずくないですか?)」と感想を聞きたいのですが、あまりに直接的なので、「口に合う」という慣用句を使います。
そうすることにより、相手にソフトな印象を与えますよね。
相手は丁寧に扱ってもらっている印象すら受けます。
I’m under the weather. も、I’m sick. と言われるよりも、ソフトな印象です。
I’m sick. とハッキリ言われたら、なんだかこちらが気まずくなるような気がしますよね。
お分かりいただけたでしょうか。
イディオムを使うことにより、以下の効果が生まれます。
直接的な表現を避ける
↓
相手にソフトな印象を与える
↓
相手は丁寧に扱ってもらっている印象を受ける
【ビジネスシーンで相手に好感を抱いてもらうためには?】
→Vol.4 (最終回)へ続く
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